“体育嫌い”を“モテ男”に変える
マイペース・ランのはじめ方、熱血指導いたしましょう!
- マラソンレースを完走する人を見て、「すごいなぁ」「うらやましい」と憧れつつ、自分にはゼッタイに無理! とあきらめている人も少なくないのでは・・・?とくに子どもの頃から“運動嫌い”だった人とって、長距離走は、スポーツの中でもとくにハードルが高い競技だと思います。
- そこで、第1回の「らんらんインタビュー」では、それまで無名だった公立中学校の陸上競技部を、7年間で13回の日本一に導いた“カリスマ体育教師”こと原田隆史さんに、らんらんランニングで奇跡を起こす方法について、教えていただきました。
42.195キロ走っても、ニコニコ顔なのはナゼ?
- まだ新米の体育教師だった頃、先輩たちから「マラソンを、子どもたちが嫌がらずに喜んでやるように指導できたら一人前だ」と言われていました。長距離走は、息が苦しいし、個人競技だから周りに助けてもらうこともできないし、時間は長いし・・・スポーツが苦手な子どもにとっては、ダメなことだらけですからね。
- でも、マラソン中継を見ていると、オリンピック選手でも市民ランナーのおじいちゃんでも、完走した後ですらニコニコしていて、なんだか楽しそうに見えませんか? なぜなら、それぞれのランナーが「マイペース」で走っているからです。実際、5キロごとのラップを見てみると、成績上位=ラクに走った選手ほど、タイムが一定になっているのがわかります。
- そこで私は生徒たちに、「マイペースをみつけてごらん」と呼びかけてみました。1キロくらい走ったら脈をとり、脈拍が上がり過ぎていたら少しペースを落として、さらに走り続けます。やがて、自分にとって気持ち良く走り続けられるスピードがわかってくるでしょう。
- このとき、スピードが他の人にくらべて遅かったとしても、“絶対に”気にしないこと!
- 原田流のマラソンの楽しみは、時間を決めて「誰が一番速いか」を競ったり、時間内に「何周出来るか」を比べたりすることではありません。自分にとってのマイペースをつかみ、それを「どれだけ続けられるか」を知ることです。とても奥深く、楽しいスポーツなのです。
誰もがヒーロー&ヒロインになれるスポーツ
- このメソッドをとり入れた長距離走の授業では、数々の奇跡が起こりました。たとえば、普段の体育の成績が良くてクラスの“ヒーロー”だった生徒が、最初に飛ばし過ぎて後半にガタガタとペースを崩してしまうかたわらで、短距離では常にビリだった生徒が、黙々と周回を重ねていきました。200メートルを40秒で走れる生徒が、70秒近くかかる生徒に追い抜かれてしまう番狂わせが起きたのです。
- マラソンに必要なのは、運動神経ではありません。ちょっぴり肥満気味の生徒でも、自分の体と対話するのが上手で、同じペースを継続する精神力がある子は、いつまでも走り続けます。それに、「私にもできるんだ!」と自信をつけたとたん、私たち教師がうながさなくても、自発的に練習するようになり、保護者の方も「まさか、うちの子が!?」と、ビックリしておられました。
- 奇跡は、それだけでは終わりません。
- たったひとつであっても、「できた」という自信や達成感を得た生徒は、勉強や恋愛や生徒会活動などに対しても、「できるかもしれない」と前向きに考えられるようになり、行動が積極的になりました。しかも、成果を伴うことがほとんどです。おそらく、長距離走のような誰もが嫌がること、苦手な人が多いことを克服したときほど、より大きな自信をつけるのでしょう。
応援してくれる人と恋が芽生えるかも・・・
- しかもうれしいことに、マラソンは年齢を重ねても続けられるスポーツなので、何歳からでも「手遅れ」とか「今からでは間に合わない」ということがありません。大人だって、マラソンを完走したことで過去のトラウマから解放されれば、その後の人生をガラリと変えることができます。
- たとえば、“メタボに悩むおっさん”が健気に走る姿はいとおしいし、ゆがんだ表情にも味がある・・・最初は笑って見ていた人も、途中から感動して応援するようになります。欠点の多い人が頑張るほどサポートしたくなるのが人情というものですから。
- そして、応援してくれるサポーターの存在は、ランニングを継続するモチベーションを保つために不可欠です。トラックで「1、2、3」とカウントをとってくれる人、ラップをはかって「3秒はやいよ!」「遅れているから頑張って」と声をかけてくれる人etc.
- 一番いいのは、一緒に走ってお互いの脈拍をチェックしあえるパートナーを確保すること。できれば異性がいいですね。走れば走るほど、お互いの気持ちや体調のことがわかりますし、精神的にも前向きになれて、体はシェイプアップされて、美男美女カップルのできあがり。らんらんランニングは究極の“婚活”ですよ、私が保証します(笑)。
ビジネスで飛躍したい人には特にオススメ!
- これまで、ランニングの効用といえば、「やせる」とか「脂肪が減る」といった体型変化や健康管理の面に注目が集まることが多かったように思います。しかし、生徒たちの指導を通じて実感したのは、精神的開放感が得られることや、過去のトラウマがとれて「できない私」とサヨナラできることなどのメンタル面での変化の大きさです。
- 走ることをきっかけに、「チャレンジしてみよう」という意欲や「やればできる」という自信を身に付けた子どもたちの姿を見れば、ビジネスパーソンの皆さんもランニングに興味が沸いてくるはずです。
- 自己と対話する習慣がつけば、打席に立ったとき、呼吸法ひとつで緊張感をコントロールするイチロー選手のごとく、健康管理もリラクゼーションも思いのままに操れるようになります。また、毎日決まったことを続ける意志は、仕事の効率も上げてくれるでしょう。
- 運動が苦手な人であろうと、メタボに悩む中年であろうと、仕事ができて心が強くスタイルばっちりの“モテ男”に変えてくれる「らんらんランニング」――あなたには始めない理由がありますか?
原田隆史さんプロフィール
ホームページ http://harada-educate.jp/
1960年大阪府生まれ。株式会社原田教育研究所代表。奈良教育大学卒業後、大阪市内の公立中学校に20年間勤務。保健体育指導、生活指導を受け持つかたわら、陸上競技部の指導に注力。問題を抱えた教育現場に立ち向かい、学校と地域を再生させる。企業経営のノウハウと金メダリストを育てたメンタルトレーニグを応用した「人を自立させる」独自の指導法により、最後の赴任校、大阪市立松虫中学校では、陸上競技の個人種目で7年間に13回の日本一を輩出し、「生活指導の神様、カリスマ教師」と呼ばれる。また、その指導手法に企業の経営者が注目し、現在までに約250社・5万人のビジネスマンに研修・講演指導を行ってきた。
著書に「カリスマ体育教師の常勝教育」(日経BP社)、「カリスマ教師の心づくり塾」(日本経済新聞出版社)「原田隆史の熱い言葉64」(実業之日本社)、「いま、子どもたちに伝えたいこと」(ウェッジ)など多数。
取材・文:すきめし服部貴美子
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